腸の漏れがアトピー・花粉症・ぜんそく・橋本病・うつ…など多くの慢性病を引き起こす【リーキーガット症候群】

 

 

 

 

 

 

漢方・東洋医学では、多くの病気の原因として「胃腸」を非常に重要視します。

 

胃腸が弱っていると、あらゆる病気につながってしまうので、

 

病気を治すには胃腸から建て直していくということを考えます。

 

 

今回は、「腸の漏れ」によって多くの慢性病が引き起こされてしまう

 

というお話を書かせていただきます。

 

 

腸に穴があいていて、そこからいろんなものが漏れ出て、

いろんな病気を引き起こしてしまうというわけなのです。

 

 

 

例えば、

 

花粉症、ぜんそく、アトピーなどのアレルギー疾患、

 

リウマチ、甲状腺機能低下症(橋本病)などの自己免疫疾患、

 

過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性の腸疾患、

 

うつ、自閉症、ADHDなどの精神性の疾患

 

などが特に腸が漏れることによって起こると言えます。

(これ以外にもあらゆる病気が腸から起こると言えます)

 

 

 

腸=リーキー

 

漏れる=ガット

 

 

腸が漏れることを

 

「リーキーガット症候群」と呼んだりします。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、「腸が漏れる」とは一体どういうことなのか?

 

 

 

 

 

私たちが食べた物は口から食道を通って

 

胃で消化されて、

 

小腸で栄養が吸収されて、

 

大腸で水分が吸収されて

 

要らないものは便として

 

肛門から出ていきます。

 

 

 

腸漏れは、主に小腸で起こります。

 

 

小腸は、食べた物から栄養を吸収する非常に重要な所です。

 

 

さらに、免疫細胞の70%が腸に存在しているのですが、

 

小腸に非常に多く存在していて免疫に関しても非常に重要な所になります。

 

 

 

 

 

小腸の粘膜の表面

 

絨毛(じゅうもう)というひだひだになっていて、

 

そこから栄養が吸収されていきます。

 

吸収された栄養は血管に入って、血液によって全身のいろんな所に運ばれていきます。

 

 

そのひだひだを広げていくとテニスコート1面分くらいになると言われていて

 

非常に表面積が広いわけなのですが、

 

その粘膜の表面のひだひだを全部広げると、ザルみたいに網の目になっていると仮定します。

 

 

 

小さい分子は網の目を通って吸収されていきますが、

 

大きい分子は網の目を通れないので吸収されません。

  

 

 

でも、網の目に穴が開いていたら、大きい分子も吸収されていきます。

 

 

部屋の網戸に穴が開いていたら、部屋に蚊や虫が入ってきてしまうような感じですね。

 

 

 

入っていった大きい分子は、血液に乗って体のあちこちに運ばれていくことになります。

 

 

 

 

例えば、それが皮膚に運ばれて行ったとします。

 

その大きな分子は本来やってくるべきものではないので、

 

私たちの体は敵が侵入してきたと見なします。

 

そして、敵をやっつけようとします。

 

 

やっつけようとしてくれるのが免疫細胞である白血球です。

 

白血球VS侵入者の戦いが行われます。

 

戦いには「炎」が上がります。

 

これが「炎症」です。

 

皮膚でこの戦いがずっと続いて「炎症」が続くのがアトピー性皮膚炎です。

 

 

 

これが皮膚ではなくて、

 

気管支のほうに行って炎症が起これば気管支喘息

 

のほうに行って炎症が起こればアレルギー性鼻炎

 

関節のほうに行って炎症が起これば関節リウマチ

 

甲状腺のほうで炎症が起これば橋本病やバセドー病

 

のほうで炎症が起これば、うつや自閉症やADHD

 

ということになるわけなのです。

 

 

 

 

人によって起こる場所は違いますが、

 

大元は「腸」にあるのです。

 

そして、腸から体のあちこちに慢性炎症が起こります。

 

 

 

 

西洋医学の治療の場合は、起こっている場所の症状をとりあえず抑える

 

という対症療法が多いですが、

 

腸のほうを治していかないことには根本的な解決にはならないのです。

 

 

当店では、漢方やサプリメント等を使って腸のほうから立て直していきます。

 

 

 

 

 

 

 

では、そもそもなぜ、腸の粘膜に穴が開いて腸が漏れてしまうのか?

 

 

 

大まかに言うと、次の7つの原因が考えられます。

 

 

①よく噛んで食べていない

 

よく噛んで食べていないと、それだけ大きい分子になってしまいます。

 

大きい分子だと胃腸はそれだけ頑張って消化吸収をしないといけないので

 

胃腸に負担がかかり、粘膜も弱くなって穴が開いてしまうことにつながります。

 

 

 

②食べ過ぎ

 

食べ過ぎていると、これも胃腸に負担がかかって、粘膜も弱くなってしまい、

 

穴が開いてしまうことにつながってしまいます。

 

 

 

③糖質が多く、食物繊維が少ない食事

 

糖質は腸内の悪玉菌のエサとなって悪玉菌を増やします。

 

食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなって善玉菌を増やします。

 

糖質が多く食物繊維が少ない食事をしていると、

 

腸内環境が悪くなって腸の粘膜も弱くなり、穴が開きやすくなってしまうのです。

 

 

 

④加工食品や添加物の摂りすぎ

 

加工食品には菌が繁殖しないように保存料や防腐剤が入っています。

 

それらは腸内の善玉菌も弱らせてしまうので

 

腸は弱くなって穴も開きやすくなります。

 

 

 

⑤薬の飲みすぎ

 

薬を多く飲んでいるほど腸内環境が乱れるということが分かっています。

 

特に抗生物質は腸内の善玉菌も殺してしまいますし、

 

鎮痛剤は胃腸の粘膜を荒らすことが多いです。

 

胃酸を抑える薬が最近よく使われていますが、

 

胃酸が出ないようにしてしまうと消化が悪くなります。

 

胃の痛みは抑えられるかもしれませんが、胃腸自体は弱くなってしまいますね。

 

 

 

 

⑥行きすぎた清潔志向

 

今の時代、何でもかんでも除菌して清潔にしてしまう風潮になっていますので、

 

外からいろんな菌を適度に入れる機会が少なくなっています。

 

昔は外から適度にいろんな菌を入れることによって、

 

腸の力を高めて免疫を鍛えていたのですが今はそれが少なくなっています。

 

除菌や消毒もやり過ぎてしまうと、自分自身の体は逆に弱くなってしまう

 

ということを知っておいて頂きたいです。

 

 

 

 

⑦慢性的なストレス

 

ストレスがかかると胃が痛くなったり、食欲がなくなったり、お腹を壊したりする人がいますが、

 

やはりストレスがかかると胃腸は弱くなってしまって腸の粘膜に穴も開きやすくなります。

 

 

 

 

 

以上、これら7つの要因、思い当たる節はないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

あと、これ以外に問題になるのが、例えば

 

小麦に含まれるグルテンです。

 

 

グルテンフリーということが今ではよく言われるようになりましたが、

 

 

グルテンというのは非常に大きな分子で、

 

しかも腸の粘膜を荒らして穴を開けてしまう働きもあります。

 

 

グルテンは人間が本来もっているタンパク質と構造が似ているので、

 

グルテンが入ってくると免疫システムが自分の組織を間違って攻撃してしまうのです。

 

これが自己免疫疾患です。

 

リウマチ、橋本病、クローン病、潰瘍性大腸炎などは自己免疫疾患といわれています。

 

 

 

グルテンは輸入小麦に非常に多く含まれています

 

大量生産するために品種改良を重ねてグルテンの含有量が非常に高くなってしまっているのです。

 

それに比べて国産小麦は含有量が非常に少ないと言われています。

 

なので、輸入小麦を使った食品はなるべく控えるようにしたほうがいいですね。

 

 

 

それと、大きな分子というのは動物性のタンパク質が多くなります。

 

お肉や乳製品なども適度に食べる必要はありますが、

 

そればかりに偏らずバランスよく食べるようにしましょう。

 

 

 

 

腸漏れを防ぐには、先程の7つの逆のことをすることが大事にということになりますので、

 

是非心がけてみて下さい。

 

 

 

 

当店では、漢方やサプリメントを使って、

 

腸だけでなく、胃も腸も立て直していくということをしていきます。

 

多くの慢性病は胃腸から立て直していくことが大事ですので

 

お悩みの方は是非ご相談下さい。

 

 

 

 

(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)

 

 

 

 

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