明日5月5日は、二十四節気のうちの一つ、「立夏」(りっか)です。
この日から立秋の前日までが、暦の上での夏です。
山々に緑が目立ち始め、夏の気配を感じ始める頃です。
春に始めたものにも慣れ、上達していく時期ですから貪欲に動いていきましょう。
冬に育み春に芽吹いた活動を形に表していく時期なのです。
また、紫外線が強くなってきますので、帽子や日焼け止めなどの対策も忘れずに。
五臓においては「心」の働きが活発になってきます。
東洋医学的な心の概念は、西洋医学的な「心臓」の機能に加えて、さらに精神面での「心(こころ)」の働きを含んでいます。
夏の高温多湿の気候は心身を撹乱して、気分が落ち着かずに不安定になりがちです。
夏の養生としては、この心を養うことが一つのキーポイントとなります。
また、漢方では「冬病夏治」という考え方があります。冬の病は夏の間に治しましょうということです。
陽気が最も盛んとなる夏に養生することにより、冬の病気の回復をはかることができるのです。
冬に多く出る慢性病、冷えが関係している病気(例えば、冷え症、喘息、慢性気管支、慢性鼻炎、冷えで悪化する関節痛など)を、
体内の陽気を充実させて病気に対する抵抗力を増強することにより、夏に改善できるのです。
実際、夏からしっかり漢方治療をして養生をされた方は翌年の花粉症がとてもラクになっておられます(^^)
今日は「こどもの日」、「端午の節句」でもありますね。
しょうぶ(菖蒲)を入れたお風呂、しょうぶ湯につかることで、暑い夏を無事に乗り切れる、といわれています。
菖蒲は香りが強いので、その香りで心身ともにリラックスすることもできます。
ちまきを食べることは、邪気を払い、病気や厄を避けるという意味があります。
柏の葉は神が宿っているとされて神聖視されているうえ、新芽が出ないと古い葉が落ちないことから「家系が絶えない」縁起の良い植物とされていて、柏餅を食べる習慣もあります。
子供の健やかな成長を願う1日です。
まだまだ自粛の日々でございますが、GW最終日、よい休日をお過ごし下さい(^^)
(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)