今日6月21日は、二十四節気のうちの一つ、「夏至」(げし)です。
一年のうちで最も昼が長い日で、この日を境に次第に日脚が短くなっていきます。
陽気の最盛期を迎える一方で、陰気がすでに芽生え始めます。
「夏に至る」と書くように、この夏至からが本格的な夏の到来です。
気温がますます上昇するとともに、雨も多いので、
暑熱の気候が湿気と結びついて、五臓のうちで脾胃の機能を損ないやすい時期です。
つまり、胃腸が弱りやすい時期になります。
胃腸の機能が弱ると、食欲不振や倦怠感、お腹の膨満感、下痢、エネルギーや気血不足による全身の様々な失調が引き起こされます。
また、水分代謝がうまくいかず、余分な水分がたまり、頭痛やめまい、むくみ、関節炎、膀胱炎なども起きやすくなります。
湿気が多く体内にも湿気が溜まりやすい時期ですので、適度に汗をかく運動をしたり、お風呂でも汗をかくことが大切です。
半身浴や足湯などもおすすめです。
汗を出して体の中にジメジメした湿気を溜め込まないようにしましょう。
ただし、炎天下での長時間の運動は熱中症の危険もあるので気を付けて下さいね。
汗を多くかく季節には、酸味のもの(表を引き締める)や塩辛いもの(心を補う)をとることも必要ですが、
夏の食事は基本的に消化の良いあっさりしたものが良いです。
脂っこいもの、甘いもの、冷たいもののとりすぎは胃腸を弱め、水分代謝を悪くしたり、熱を生じたりします。
冷たいもののとりすぎや食べ過ぎに注意して夏を元気に過ごしましょう(^^)
(有野台薬品・漢方薬剤師 井上満弘)