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今日は「小寒」、明日は「人日の節句」

 

 

 

 

今日は二十四節気のうちの一つ、「小寒」(しょうかん)です。

 

 「寒の入り」ともいいます。

 

 「寒」とは、寒さが一段と厳しくなる頃です。

 

「寒」や「寒の内」は、この日から節分までのおよそ1か月間で、厳しい寒さが続きます。

 

寒さの厳しい「寒」の間に、武道や音曲などの鍛錬をすることを「寒稽古」といいます。

 

また、年賀状の返事が遅くなってしまった、事情によって出せなかった時は、この時期に「寒中見舞い」を書いて出したりします。

 

寒い夜は空気も澄みきっており、星がきれいに見えるのもこの時期の特徴です。

 

 

 

この時季は身体が特に冷えますので、身体を温める食べ物補腎効果がある黒い食べ物(黒豆、黒胡麻、ひじき、海苔など)を食べましょう。

 

冬は「腎」の季節ですが、腎は腰が冷えると弱くなってしまいます。

腰のあたりを特に冷やさないように注意しましょう。

 

冷える人は、ふだんから腹巻を使うのがおすすめです。お腹と腰の両方を温めてくれます。

夜は湯たんぽを使うのもおすすめですよ。

 

また、へその真後ろにある「命門」というツボや下腹部(へその下の真ん中)にある「関元」というツボを温灸したりするのもおすすめです。

 

 

 

 

 

そして、明日17は、「桃の節句」など「五節句」の中で最初に来る「人日(じんじつ)」の節句です。

 

古代中国では吉凶を占い、無病息災を祈り、野草を入れた吸い物を食べる習慣がありました。

 

 

平安時代初期にこれが米、アワ、キビ、ヒエ、ミノ、ゴマ、アズキの「七穀」を入れたとして日本に伝わり、鎌倉時代になると穀類から「七草」に代わって今でも邪気を払う縁起物として食されています。

 

 

 

七草というのはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ7種です。

 

 

それぞれに効用があり、セリは目の充血やめまいを予防、ナズナは消化機能をととのえます。ゴギョウはせきを止め、たんを切る働き、ハコベラは胃炎や胃弱に効果的、ホトケノザは筋肉の痛みに、スズナは胃腸をととのえ熱を下げます。スズシロも胃腸の働きを助ける働きがあります。

 

ただ、最近では手に入りにくいものばかり。

 

 

そこで、身近な材料を使ったオリジナルの七草粥をご紹介します。

 

・人参葉(人参でも可)

   胃腸の働きを高め、五臓を調和し全身を滋養します。

・カブ

   五臓を補い、消化を助け、気持ちを落ち着け、咳や痰を抑え、口の渇きを癒します。

・大根

   胃腸の消化を助け、消化不良や胃もたれを改善し、のどの痛み、咳、痰などを改善します。

・春菊

   精神を安定させ、胃腸の働きを整えます。

・小松菜

   余分な熱をとったり、イライラをとってくれます。

・水菜

   体を潤したり、余分な熱をとったり、便通を良くします。

・ネギ

   体を温め冷えをとり除き、発汗を促し熱を冷まします。

 

 

年末年始、飲んだり食べたりすることの多い時期、

 

疲れた胃腸をいたわり回復させるために、最適なメニューといえます。

 

これからはじまる新しい1年を元気で暮らせることを願い、邪気(じゃき)を払う意味で、七草粥をいただいて心身の調子を整えましょう。

 

 

年末年始のお疲れが出やすい時期ですので、くれぐれも無理はせず、1年のスタートを切りましょう(^^)

 

 

(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)