明日2月3日は「節分」、
そして明後日2月4日は「立春」です。
立春というのは、二十四節気の一つです。
二十四節気というのは、1年(約365日)を24等分にして、季節の名称が付けられたものです。
24個あるうちの一番目で、冬至と春分のちょうど中間が「立春」と定められています。
立春の文字を見ると、春が始まるようなイメージですが、
立春から立夏(5月5日頃)の前日までが、暦の上での春となります。
寒さは最も厳しい頃ですが、降りそそぐ太陽の光からは、春の気配が感じられ始めていますね。
湧き上がる春のエネルギーを受け止められるようにしっかり準備しておきましょう。
体を整える準備として、この時期に効果絶大なのがお灸です。
陰暦2月2日にお灸をする習慣を「如月灸(きさらぎきゅう)」というのですが、他の時期に比べて2倍の効果があるとされています。
江戸時代に貝原益軒が著した養生の指南書『養生訓』には、「胃腸が弱い人は毎年2月、8月に灸をするとよい」という旨が書かれてあります。
胃腸を元気にするなら、「中脘」(ちゅうかん)というツボにお灸をするのが特におすすめです。
おへそとみぞおちを結んだ線の中間にあります。
お灸というと少しハードルが高いですが、当店では煙も出ないやけどもしない手軽にできる温灸器も販売していますよ。
⇒過去の記事:『手軽にできる温灸器をご紹介!』
そして、立春の前日が節分です。
節分というのは、季節が変わる分かれ目のことで、実は本来、年に4回あります。
二十四節気のうちの「立春」、「立夏」、「立秋」、「立冬」が、それぞれの季節が始まる日となっていて、
その前日が季節の分かれ目の節分の日となります。
節分というのは「立春」ありきで、その前日が「節分」ということなのです。
現在では2月の立春の前日の節分が習慣として残っています。
旧暦と一緒に使われてきた二十四節気は立春から、新しい年が始まります。
そのため、立春の前日の節分は、今で言う大晦日のように、一年の最後に当たり、特別な日としてとらえられていました。
「福は内、鬼は外」と言って、煎った大豆をまいて、歳の数の豆を食べ、厄除けを行いますね。
また、最近では太い巻き寿司を食べる「恵方巻」も食べることが習慣となりました。
立春の日の朝に禅宗の寺院などの門の左右にお札が貼ってあって、「立春大吉」と縦書きで書かれています。
立春大吉とは、縦書きにしてみると左右対称になっています。
立
春
大
吉
そのまま見ても、裏返してみても、同じように立春大吉と書いてあるように見えます。
かつて鬼が立春大吉のお札が貼ってある門から入ってきて、鬼が振り返ると、(裏から見ている状態)再び立春大吉と書かれているお札が貼ってあるので、まだ門に入っていなかったと勘違いして門から出ていった
という話が伝わっています。
こうしたことから厄除けのお札として使われていて、
一年が無事であるようにという願いが込められています。
というわけで、
明日は豆まきをして、太巻きを食べて、
新しい元気で健やかな一年を迎えましょう(^^)
(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)