今日は、二十四節気のうちの一つ、「小寒」(しょうかん)です。
「寒の入り」ともいいます。
寒さが一段と厳しくなる頃で、寒中見舞いを出したりします。
「寒」や「寒の内」は、この日から「節分」までのおよそ1か月間で、厳しい
寒さが続きます。
身体が冷えますので、身体を温める食べ物や補腎効果がある黒い食べ物(ひじき、黒豆、海苔など)を食べましょう。
そして、明日1月7日は、「桃の節句」など「五節句」の中で最初に来る「人日(じんじつ)」の節句です。
古代中国では吉凶を占い、無病息災を祈り、野草を入れた吸い物を食べる習慣がありました。
平安時代初期にこれが米、アワ、キビ、ヒエ、ミノ、ゴマ、アズキの「七穀」を入れた粥として日本に伝わり、鎌倉時代になると穀類から「七草」に代わって今でも邪気を払う縁起物として食されています。
七草というのはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7種です。
それぞれに効用があり、セリは目の充血やめまいを予防、ナズナは消化機能をととのえます。ゴギョウはせきを止め、たんを切る働き、ハコベラは胃炎や胃弱に効果的、ホトケノザは筋肉の痛みに、スズナは胃腸をととのえ熱を下げます。スズシロも胃腸の働きを助ける働きがあります。
お節料理や新年会など、飲んだり食べたりすることの多い時期。
疲れた胃腸をいたわり回復させるために、最適なメニューといえます。
これからはじまる新しい1年を元気で暮らせることを願い、邪気(じゃき)を払う意味で、七草粥をいただいて心身の調子を整えましょう(^^)
(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)