脳梗塞、心筋梗塞などの心血管系の病気をはじめ、ありとあらゆる病気は、
12月、1月、2月などの寒い時期に多発、悪化する傾向があります。
気温、体温が下がり免疫力が低下するからです。
気温、体温の低下は血管を収縮させ、血液の流れを悪くするので、
高血圧、脳梗塞、心筋梗塞・・・などの心血管系疾患にとっては大敵です。
でも、近年は、7月や8月などの夏に脳梗塞、心筋梗塞が多発する傾向にあります。
その理由として、西洋医学のお医者さんは
「夏は汗を多くかくので、脱水傾向になり、血液がドロドロになり血栓(梗塞)が起こる」
と言っています。
50年くらい前までの日本には、エアコンなどなく、誰でも夏は現代人の5倍や10倍の大量の汗をかいていたものです。
しかし、当時、脳梗塞や心筋梗塞を発症する人はほとんどいませんでした。
それに対して、今はどこに行ってもエアコンが効いていて、夏でも体は冷えています。
この世の物体は冷やすと硬くなります。
水を冷やすと氷になりますし、食物を冷凍庫に入れると硬くなります。
そして、血も冷えると硬くなります。
夏に多発する血栓という固まりができる最大の原因は、
「発汗による体内、血液内の水分不足」ではなく、
「エアコン(冷房)による体の冷え」といえるのです。
熱中症対策のためにもエアコンは使わなければなりませんが、
体を冷やし過ぎないようにする工夫が必要なのです。
(有野台薬品 井上満弘)