東洋医学では、
食べ物を、
体を温めるもの、熱をとって冷やすもの、そのどちらでもないもの、
に分類しています。
なるべく温めるものを摂って、冷えるものは避けた方がいい
と考えがちですが、
そうともいえません。
冷やし過ぎるのもよくないですが、
温めるものばかり摂って体を火照らすのもよくないからです。
また、栄養の面でも、偏食にならず、いろいろな食材を摂る方がいいのです。
健康とは、偏らず、「体がバランスのいい」状態にあることです。
温めるもの、冷やすもの、中間のものをうまく組み合わせての食事が、
よい食事です。
では、いったいどんなものが温めるもので、どんなものが冷やすものか、例をあげてみます。
まず海産物です。
例えば、マグロは冷やす食べ物なので、ガリ(ショウガ)やワサビなど、温める食べ物を一緒に摂ってバランスをとるとよいでしょう。
要するに、体を冷やす食べ物を食べたら、温める食べ物をうまく組み合わせよう、というわけです。
海産物でいうと、イワシ、アナゴ、サケ、カツオは体を温めて、マグロ、ウナギ、カニ、ウニなどは体を冷やします。
野菜だと、ピーマン、ニラ、ニンジン、ネギ、ショウガ、ニンニクは温めますが、キュウリ、トマト、ナス、大根は冷やします。
だから、キュウリやナスはショウガと一緒に食べるとよいでしょう。
肉だと、鶏肉、牛肉、羊肉、鹿肉は温め、豚肉、馬肉は冷やします。
なので、豚肉は温めるショウガと合わせて、ショウガ焼きで食べるといいわけです。
さらに、お茶にも、「温」と「冷」があります。
杜仲茶、ほうじ茶、黒豆茶、紅茶は温めますし、緑茶、麦茶は冷やします。
夏の暑い時は緑茶や麦茶がいいですし、寝る前はお腹を温めるためにほうじ茶を飲むといいのです。
※お茶については、以前書いた記事もお読みください
食べ物にしても、飲み物にしても、それ自体の温度とは関係ありません。
豚肉は冷やすからといって、火を入れて煮たり焼いたりしたら「温」に変わるとか、
熱い緑茶なら「温」になるとか、
そういうものではありません。
もともとそれ自身が持っている性質なのです。
明日は、「冷やす寿司ネタ」「温める寿司ネタ」、
お寿司の体にいい食べ方について書きます。
お見逃しなく(^^)
(有野台薬品 井上満弘)