明日3月21日は、二十四節気のうちの一つ、春分です。
この日、真東から昇った太陽は真西に沈み、昼と夜の時間がほぼ等しくなります。
北半球ではこの日を境に、次第に昼が長く、夜が短くなります。
この日をはさんだ前後7日間が「春の彼岸」です。
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われ、この日を境に寒さも峠を越して温和な季候となるとされます。
しかし、花冷えや寒の戻りがあるので油断は禁物です。
「彼岸」は、「現世を離れ極楽浄土の岸に到る」という意味の仏教の言葉で、墓前に花や線香を手向け先祖を供養する姿が見られます。
春分になると、春も後半に入り、立春から高まり始めた「肝」のパワーがそろそろ安定してくる頃です。
春分には、「平性」の食べ物を多く摂るようにしましょう。
東洋医学では、
食べ物を、「五性」といって大きく5つの性質(熱性、温性、平性、涼性、寒性)に分類します。
平性の食べ物は、体を温めもせず冷やしもしません。常食に向いています。
春分には、この平性の食べ物をメインにとりながら、この頃になってもまだ体が冷えやすいなら、温性の食べ物をプラスします。
反対に、のぼせなど温熱に偏っているようであれば、涼性の食べ物をとりましょう。
体が「平」の状態になるように、食べ物で調整していくのです。
これは、秋分も同様です。
春分と秋分では、昼と夜の長さがほぼ等しくなります。
陰陽が均衡しているときなので、体の陰陽も均衡させて「平」にするとよいのです(^^)
<参考>食べ物の5つの性質
●熱性・・・体を温め血行を良くします。滋養効果もあります。
唐辛子、こしょう、ニンニク、山椒、シナモン、羊肉など
●温性・・・熱性と同じ効果がありますが、熱性より温める効果はおだやかです。
鶏豚のレバー、ナツメ、生姜、もち米、ネギ、シソ、梅、酢など
●平性・・・中庸。体を温めもせず冷やしもしないため、偏った影響が少なく、常食に向いています。熱性・寒性など強い刺激を緩和する力があり、料理にも使いやすいです。
牛肉、卵、蓮の実、ハチミツ、とうもろこし、キャベツ、にんじん、ジャガイモ、長芋、しいたけ、すもも、ぶどう、レモン、大豆、小豆、黒砂糖など
●涼性・・・寒性のものよりおだやかに体に作用します。のぼせ、ほてり、微熱などの改善や熱中症の予防などに効果があります。
大麦、あわ、そば、タケノコ、トマト、キュウリ、セロリ、ほうれん草、梨、ハトムギなど
●寒性・・・熱を冷ましたり、解毒効果があります。のどの痛み、顔の赤みなどの改善に効果が期待できます。
にがうり、スイカ、レンコン、ゴボウ、ナス、大根、カニ、昆布、わかめ、あさり、しじみ、はまぐり、ウコン、バナナ、メロン、塩、白砂糖など
体が冷えている人が冷やす食べ物ばかり食べていると、余計体は冷えてしまいます。
バランスが大事です。
なので、バナナダイエットとかトマトダイエットとかワンフードダイエットはおすすめしません。
偏ったものばかり食べるのではなくバランスよく食べましょう(^^)
(有野台薬品 井上満弘)