昨日、「林修の今でしょ!講座」で漢方について放送されていました。
「西洋の医師が選んだ、冬におすすめの漢方薬」ということで選ばれたのは、
第3位・・・芍薬甘草湯
第2位・・・大建中湯
第1位・・・葛根湯
でした。
第3位の芍薬甘草湯は、こむら返りによく処方される有名な漢方薬ですね。
確かによく効きますね。
ただ、基本的には症状が出た時に頓服で使う処方です。
よく病院で長期にわたって予防的にかなり大量に処方されているケースがありますが、
基本的には長期にわたってずっと服用する薬ではありません。
少し冷やす性質を持っていますので、冷えている人が飲み続けてしまうと余計冷えてしまいます。
でも、ロキソニンとかボルタレンなどの解熱鎮痛剤を毎日飲み続けるよりかはよっぽどましですが。
冷えている人には温める処方を使うべきです。
第2位の大建中湯は、腸閉塞の予防のために手術後によく処方される薬です。
病院で処方する漢方薬としては日本で一番よく出ている薬です。
非常に温める作用が強い漢方薬で、「大熱」といいます。
確かにお腹の冷えに非常にいいです。
でも、日本で一番よく使われている薬ですが、誰でも彼でも使って大丈夫というものではないと思います。
温める作用が非常に強いので、熱をもっている人には使うべきではありません。
第1位の葛根湯ですが、これは日本で一番有名な漢方薬でどなたでもご存知だと思います。
風邪の引き始めに飲むと非常によく効きますね。
(でも、風邪の引き始めであれば誰でも合うわけではありません。
その辺について詳しくは過去の記事をご覧ください
⇒テレビで言ってた「葛根湯は風邪に効果がない」に反論!風邪によく効く漢方薬 )
この番組でも「風邪の初期に飲めば非常によく効く」と言っていました。
でも、先月放送していた林修先生の別の番組「初耳学」では「葛根湯は風邪に効果がない」と言っていました。
林先生、一体どっちなんでしょうか?!
それと、葛根湯は肩こりや虫歯などにも使うと番組内で言っていましたが、
これも毎日ずっと飲み続ける薬ではありませんのでご注意を!
漢方薬は安全というイメージがありますが、
間違った使い方をすると害が出ることがありますよ。
(有野台薬品 井上満弘)