「骨を守るためには」
という記事を先日書いて、その続きがだいぶ遅くなってしまいました。
ブログを毎日書くことにしていたのですが、
年末は何かと忙しくサボってしまいました
それでは、続きの話ですが、
今回は「骨粗しょう症の薬」についてのお話です。
病院で骨粗しょう症の薬を処方してもらって飲んでおられる方、非常に多いと思います。
朝起きたらすぐ飲んで30分間は食事をしていけない、横になってはいけない、という週1回とか月1回とか飲むお薬です。(ビスホスホネート製剤と言います)
下のイラストのように、骨は、破骨細胞によって古い骨は壊され、骨芽細胞によって新しい骨が作られて、新陳代謝をして日々生まれ変わっています。
骨粗しょう症の治療薬は、破骨細胞のほうだけ抑える働きがあるので、骨は壊されずにすみます。
でも新しい骨が作られるわけではありません。
つまり、古い骨が壊されずに残り、新しい丈夫でしなやかな骨は増えないというわけなのです。
骨密度が増えたとしても、古くてもろい骨が増えているだけなのです。
実際、骨粗しょう症の薬の添付文書には、いずれも「重要な基本的注意」として「患者には、食事等からカルシウムを十分に補給させること」ということが記載されています。
「この薬だけでは不十分なので、カルシウムも十分に摂るようにしましょう」とメーカーも認めているわけなのです。
上の添付文書のように、
フォサマック、
ボナロン、
アレンドロン酸、
など、
ほとんどの骨粗しょう症治療薬の添付文書に記載されています。
ですから、「病院の薬を飲んでいるからこれで安心」というわけではありませんので、カルシウムもしっかり摂り、良い漢方やサプリ、良い食習慣、良い運動習慣で丈夫な骨を作ることも心がけましょう。
次回は、骨を丈夫にするために「補腎」のお話です。
(有野台薬品 井上満弘)