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予防と養生

 

薬局薬店は病気になってから行くということが多いと思いますが、当店では、「予防と養生」にも力を入れています。

 

「未病」という漢方の言葉を聞かれたことがあるかもしれませんが、未病とは未だ病まざる状態、すなわち病気と診断されてはいないが様々な不調や症状が見られる状態のことです。ちょうど「健康」と「病気」の間だといえるでしょう。

 

漢方では「未病先防(みびょうせんぼう)」といって、体のあちこちで起こる不調や悩みが病気に確定してしまわないよう未然に防ぐことを重視します。まさに「転ばぬ先の杖」で、病気になる前に防いでしまおうということです。

 

ところで、「予防」と「養生」の違いをご存知でしょうか?

 

予防とは、病気にならないよう未然に防ぐという意味になります。

 

しかし、養生というのは、病気に関係なく元気にイキイキワクワク生きていけるようにすること、という意味なのです。

 

 すなわち、予防は病気にならないためにはどうすればよいかということで、養生は元気になるにはどうすればよいかということになります。

 

 現在、平均寿命は男性79.55才、女性86.30才と言われており、健康寿命は男性70.42才、女性73.62才と言われています(平成22年のデータ)。

 

 健康寿命とは、健康で支障なく日常の生活を送ることができる期間のことであり、平均寿命から介護や病気で寝たきりの期間(自立した生活ができない期間)を引いたものということになります。

 

 ですので、健康寿命は、平均寿命より男性では9.22年、女性では12.77年短いことになります。健康寿命と平均寿命の差を縮めていかに元気でイキイキワクワク自立した生活を送れるかがとても大事ですね。

予防には力を入れているが、養生の方はおろそかになっているという方もかなり多いように思います。 予防と養生を心がけて、元気でイキイキワクワクあなたらしく過ごしていきましょう!

                       (井上満弘)